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特定失踪者家族会などと面会し、要請文書を受け取る林芳正官房長官(左端)=2024年5月20日午後4時28分、首相官邸、岩下毅撮影
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 北朝鮮による拉致問題で、「北朝鮮から伝えられた日本人の生存情報に対応しなかった」として日本政府の責任を問う声が関係者の一部から公然と上がり始めている。北朝鮮が再調査を約束した「ストックホルム合意」から29日で10年。一向に進まない状況への焦りもにじむ。

 「田中さんと金田さんは、北(朝鮮)から申し出があったが、日本政府が受け取りを拒否したそうです。日本から拒否され、見捨てられたのです。命の重さに違いはありません」

 今月11日、東京都内で開かれた拉致被害者の帰国を訴える集会。「特定失踪者家族会」の竹下珠路(たまじ)事務局長(80)が2人の名を挙げて訴えた。

 言及したのは、神戸市出身の田中実さん(失踪当時28)と、知人の金田龍光さん(同26)。2人は1970年代に北朝鮮に渡ったとされ、消息を絶った。日本政府は2005年、田中さんを拉致被害者に認定。金田さんについては調査団体「特定失踪者問題調査会」が、拉致の可能性が排除できない「特定失踪者」としている。

 北朝鮮は02年、拉致問題を認めて被害者5人の帰国が実現した一方、他の被害者については「死亡した」などと説明。日本は納得せず、その後の交渉の結果、14年5月のストックホルム合意に至った。残留日本人や日本人配偶者など全ての日本人に関する「包括的かつ全面的」な調査を北朝鮮が約束したものだった。

 しかし、日朝間の交渉はその後10年間、停滞したままだ。それが近年になって、実は田中さんや金田さんの生存情報が伝えられていた、との証言が出てきた。

 北朝鮮は14~15年ごろ…

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